「私、アスランが大好きだ・・・!」

そんな嬉しすぎる言葉とともに、彼女からの柔らかな抱擁と甘いキス。
いつになく積極的なカガリに自分も興奮してしまって、少しだけ舌を絡め合った。
一瞬だけ、子供達の前だということをすっかり忘れ去ってしまっていたかもしれない。
けれど、押し倒したい気持ちをぐっと堪えたのだから、やっぱり大切な双子の存在も忘れていたわけではないのだ。

 

それに、そんな気持ちはあとで思い切り爆発させればいいのだから。

 

 

 

 

 

 

Be  HAPPY   Special

 

 

 

 

 

夜を迎えた。
はしゃぎ疲れた子供達の元気な声が聞こえない時間。
静まり返る部屋の中で、2人は息子たちに軽いおやすみのキスをしてから部屋を出た。

 

「こら、くすぐったい!」
「可愛い奥さんにもキスしないといけないだろ?」

部屋を出た瞬間に、カガリの首筋に舌を這わすようなキスをしたアスラン。
その行動は、もう我慢できないと言っているかのようだ。

「・・・・・・・・・・ん、部屋がいい・・・・」
「わかった」

後ろから抱きしめるようにぴたりとくっつくアスランは、その手をカガリに回し、
カガリのお腹の前で手を組んでいる。唇はカガリの髪へ何度もキスを落としていた。
カガリとしてはこんなに彼の身体がそばにあると歩きにくい。
それにくすぐったくて気持ちいい。

「アスラ〜ン!歩きにくいー」

けっして怒ってる風ではなく、甘えるように髪へのキスを受けながら
カガリは自分の身体に回されていたアスランの手を握り締める。
そのまま2人で、夫婦の寝室へ向かった。

 

 

 


部屋の扉をぱたりと閉じた時、回されていた腕が先ほどとは違う角度でカガリを捕らえた。
カガリの身体を優しく振り向かせ、この時間を待っていましたと言わんばかりに激しいキスを始めるアスラン。
そのキスに溺れながら、2人でベッドへ沈んだところでカガリは気付いた。

「あ・・・・アスラン・・・ッ・・・部屋のかぎ・・・っ」
「大丈夫。あの子たちが来ても、ドアノブにギリギリ手が届かないよ。俺が開けない限り入ってこれない」
「そ・・う・・・だけどぉ!」

繰り返されるキスだけで、本当はもう鍵なんてどうでもいいと思えるほどカガリは甘さに溶けてしまっている。
アスランは自分の左手だけでシャツのボタンを器用に外していた。
全て外し終えた時、そのシャツを脱ぐより先に今度はカガリの衣服を剥ぎ取りはじめる。

 

「カガリ・・・腰・・・」
「・・・・・・・ん」

上半身の衣服と下着を取り終えると、すぐにそう伝えた。
その短い言葉で意図を理解したカガリがゆっくり腰をあげると、
アスランはタイミングを見計らってそのわずかな間でカガリのジーパンと下着を太ももまで引き下げる。
あとはアスランにまかせることにした。
互いの熱で少し熱い手のひらが、腰から脚へ、そして足首へ。
彼の手によって生まれたままの姿になるのは、とても心地よく気持ちいいのだ。

全て脱がされると、すぐさまアスランの唇が重なり、彼の大きな手のひらは、自分の身体を行き来する。

その甘さに浸りたかったけれども、カガリが予想していたことが当たってしまうことになった。
扉がノックされる音が聞こえてきたのだ。

 

キスは一旦、唇が糸をひいて離され終わった。
ほんの数秒、互いにこの状況をどうしようかと目で話しかけてる間もノックの音は途絶えない。

「アスラン・・・・」
「静かに・・・」

しびれを切らして声をかけたカガリの唇に、彼の唇がまたおりてきた。
静かにしてれば子供達は諦めて自分の部屋に戻るだろうとアスランは思ったみたいだ。
いつもなら子供たちを優先してあげるカガリも、今だけは夫婦の我侭を通したくて心の中で幼い子供たちに謝罪する。
暫く鳴っていたノックの音は、やはり諦めたのか聞こえなくなった。

「・・・・・・ん」
それに申し訳なく思いながらも安心すると、キスはもっと深くなる。
アスランも、同じように生まれたままの姿になってほしくて、
激しくなっていくキスを受けたまま、カガリは自分も懸命に舌を絡めながら彼のはだけたシャツから見える胸元へ手を添えた。

アスランの腕が自分の顔の真横にあって、シャツを脱がせることはできそうにない。
1度この唇が離れたら、真っ先に「全部脱いで」と言おうと、すでに飛びそうな意識の中でカガリは思った。
けれど、深いキスはなかなか終わりを見せず、カガリがアスランの胸板を押し返そうとした時だった。

 

がちゃり、と、何か音がした。

 

唇を重ねあわせたまま、2人の動きがぴたりと止まる。
この音は、なんだか部屋の扉が開く音に似ている。そのままそっくりだ。

いや、まさか、そんなはずはないと、心の中で「願い」をかける。
そう、そんなはずはないのだ・・・と強く思いながら2人は唇を離すと、音がした方向へと振り向いた。

 

 

 

 

「あーー、はだかーーー」

「ちゅーしてるー」

 

 

 

 

 

 

色違いの、息子たちがいつも引きずって持ってくるお気に入りの枕が2段重ね。
そしてその2段重ねの枕の上には、笑顔の長男。
その横に、枕には上ってはいないけれど、同じく笑顔の次男。

いったい、誰が言ったのだ。ドアノブに手は届かないだろう、と。
手は届かなかった。
けれど、2人の息子は親ばかながら、非常に頭のいい子たちだった。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「はだかだぁー」
「ちゅーだぁー」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「はだかー!」
「ちゅー!」

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 

状況をいまいち飲み込めていなかった親2人は、この3秒後、
驚きと混乱と恥ずかしさで、屋敷中に響くほどの大きさで同時に叫び声をあげたのだった。

 

 

 

 

 

 

END

 

特別番外編お送りしました。3歳児の身長ならドアノブに手、届きそうだが・・・子持ちじゃないからわからん。
頑張れ!お父さん、お母さん!(笑)

 

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