オレは母さんにそっくりらしい

 

 

 

 

 


兄の1日・その2。

 

 

 

 

 


よく父さんが言う

「おまえはカガリに似て可愛い」と

 

正直イヤだ。

母さんに似ているのがイヤなわけじゃない。
母さんはとてもかわいい。ものすごくかわいい。宇宙一かわいい。
そんな母さんに似てかわいいといわれても嬉しくない。
ライルのほうがよっぽど女顔だ!


オレは男だ!!!

かっこいいんだ!!!

 

以前そう父さんに言ったら、「やっぱり可愛いなぁ〜」と抱きしめられた

むむむ・・・・・

 

 

そこでオレはある計画をかんがえた。
これが成功すれば、父さんからじょそーをせまられることもないだろう。
ペンをとりだして真っ白な紙に大きく書きこむオレの決意。

『オレはかっこいいんだ!今年こそみとめてもらうぞ!!』


後ろからライルが覗き込んで、馬鹿なことはやめたら?とかなんとか言ってきた。

弟よ、男はたたかわなければならない時があるのだ!

 

というわけで無視。
ためいきが聞こえたが無視。

 

 

 

 


さくせんそのいち:おとこどうしのしんけんなはなしあい
           父さんに男とみとめさせよう

 


「父さん、おりいってお話があります」
「・・・・なんだ?」
「オレは男です」
「そうだな。知らなかったのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しってます・・・」

 


しゅうりょう。

 

 


ちくしょう!!!さすが父さん!!!!
軽くかわされたぞ!!!!!!!!

 

 

また後ろからライルが、残念だったねと楽しそうに笑ってる。

なんだ!その顔は!!
オレはまだやれるさ!!

 

 

 

 

 

さくせんそのに:はだかのつきあい
          おとこどうしはこれが一番

 

 


「父さん!!!!お風呂はいろう!!!!」
「・・・・まだ昼だけど・・・?」
「いいから!!!」
「はいはい・・・・」

 


よし!父さんを風呂場につれだすことに成功したぞ!

テレビで見たけど、男どうしは背中を流し合いながらしょうらいを語るらしい

 


「父さん!背中流します!」
「ありがとう」


父さんの背中をスポンジでつよくおとこらしく!こすりながらオレは言った。


「こないだ女の子に告白されたんです!2人から!」
「そうか」
「ウィリ君って男らしくてすてきだって言われました!」
「へぇ〜。さすが俺とカガリの子だなぁ。あ、ウィリ交代」
「・・・・・・・・・・・・はい・・・」

 


わかっているのかわかってないのか、よくわからない。


父さんと背中のながしっこを交代して泡を落としてからお湯につかった


「ちゃんと100数えてからな」
そう言う父さんを見ながらお湯の中に口をいれてぶくぶくする。

 

父さんはわかってくれない。
オレはちゃんと男だってこと。

 

 

「99・・・ひゃーく。ウィリあがるか」
「・・・・・・うん・・」

 

 

お風呂からあがったら父さんは何も言わなくてもオレの髪をふきはじめた。
そしてふきながら聞いてきた

 

「今日はどうした?」

 


・・・・・・かんじんなことはわかってくれないのに、やっぱり父さんはするどい。ずるいと思った。

 

髪をごしごしふかれながら答える


「・・・・・・・・父さんは女の子のほうがよかった?」

 


そう言ったら父さんの手は止まった

 

「馬鹿だな・・・・・」

ふわっとオレは抱きかかえられる

「ウィリもライルも、男でも女でも可愛くてしょうがないだけだよ」

 

優しい笑顔つきで答えてくれた
父さんのこの笑顔は嘘がないとき

 

「・・・・・・・・うん」

 


ぎゅっとだきかえした。


父さんは大きい。


いつか父さんを追い越す日がくるのかな?

 

 


そのときは――――

 


「ウィリも・・・・ライルも・・・・いつか俺の側から離れていく日がくるのかな・・?」

 

父さんがあまりにさびしそうにいうから、こっちもさびしくなった。

 

こんな父さんはほっとけない

ずっと側にいてあげようと思った

 


オレはやっぱり母さん似だな

 

 

 

 

END

 

久々双子ちゃんです!!
書きとめてあった分なんで、新作って気分じゃないんですが(^^;
いろんなところでカガリのくせを入れてます。いくつ見つけられましたか?
よろしければ弟もご覧になってくださいね〜。

 

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