1122

 

 

 


キッチンでエプロンをつけて夕食の支度をしてくれる愛する妻。
エプロンがフリルのついた白いものではなく、彼女の好きな赤色の、

シンプルなデザインということだけを除けば、文句のつけようもない完璧な幸せの形。
何度見ても飽きない光景。

数ヶ月前に神の前で永遠の愛を誓った2人は、その言葉通りに愛することを貫いている。
もちろんまだ数ヶ月、なのだが、アスランにとってこの先これは変わることのないものだと確信してあることだった。

 

料理を作るだけでも幸せそうに笑ってくれるのが愛しくて、
鼻歌まじりに野菜を切り始めたカガリに
アスランは後ろから腰に手を回し抱きしめた。
「わ、ちょっと・・!」
「ん?」
「危ないだろっ」

愛妻の可愛らしい抗議も聞き入れない。
少し赤くなっている右耳。いつまでたっても初々しい。それがまた可愛い。
ぎゅっと、さらに力をこめて優しく抱きしめた。
「・・・今日さ、夫婦の日、なんだって」
「だから、なんだよ?」
「夫婦の日だから、最愛の奥さんに甘えたいんだ」
「・・・・・・・・っ」

最愛の、なんて言葉ひとつでカガリの顔はまた染まる。
自分でもなんて単純な女だろうと思うが、身体が勝手に反応してしまうのだからもう対処のしようもない。

さらに赤くなった右耳に唇を寄せアスランは囁いた。

「・・・・・・・・カガリ・・・・」
「・・・・・・・・っ」

耳にかかる、くすぐった音色。
それが快感だということを、カガリはアスランから教わって知っている。

「こ、こら・・!包丁持ってるんだから、危ない!」
「それは大変」

アスランはそう言うと、カガリを抱きしめていた右腕だけを離し、
カガリの右手に添え、まな板の上に持っていた包丁を下ろさせた。
抵抗すれば、本当に危ないということをわかっているのか、口では非難を浴びせつつ、その動きに従う。

 

 

 

「お前だって切っちゃうかもしれなかったぞ・・」

「・・・・・じゃ、その時は・・・」

 

 

料理を中断させられたことに、わずかに腹を立て頬を膨らませるカガリに
アスランは、そっと首筋に唇を寄せながら言った。

 

 

 

 

「舐めて、もらおうかな?」

 


 

 

 

 

カガリの身体が震えた。

この台詞にそんな意味があるのかもわからない。いやきっとないのかもしれない。
しかし快感を知ってしまったカガリにとって、どうしようもなく疼く言葉。

 

 

一瞬にして昨夜の出来事を思い出す。
甘い夜、感じるままに声をあげ、必死にしがみつき、彼のためにとこの唇と舌を使ったことを―――

 

 

 

 


「・・・・・・・どうしたの?」
「な、なんでもないっっ」

単純に、ただ疼いてしまった。下半身が熱い。
自分でも呆れるほどになんと淫らなことだろう。

 

こんな身体になったのは全て、そう全て

「おまえのせいだからな・・・・・っ」
「え?」
「責任とれ・・・」

 

カガリの言葉に右から覗き込むように顔を見せたアスランへ、
カガリも顔だけわずかに横へ振り向かせ、唇を求めるかのように瞳を閉じた。

 

 

そして深いキスを受ける。

 

 

 

いつもより少し早めの、
アスランがすぐにでも望んでいた、夫婦の甘い時間が始まった

 

 

 

 

END

 

アスカガはきっといい夫婦になる!新婚さんはいいですねー。
いつまでもラブラブバカップルさんでいてほしい(笑)。

 

 

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送